2015/02/28

透過原稿をスキャンする

ポジやネガなどの透過原稿をスキャンできるエプソンGT-X820があるうちに、アナログ時代からのポジをスキャンしておこうと思い立った。「あるうちに」というのは、近々、複合プリンタに買い換えたいと思ってるから。

大量のポジを分類したら、絵具で描いたイラストよりも、データ入稿ができなかった頃のデジタル作品のポジ出力や書籍/雑誌の表紙を複写したものが多い。画像データがある作品はもちろん、表紙も別にスキャンデータが存在するため、あらためてスキャンする必要はない。

スキャンする必要があるのはアナログ時代の絵の複写ポジ、4x5や6x7合わせて60枚程度。あと35mmが数十枚。

6x7を3枚ずつテンプレートに載せて調子よくスキャン。こりゃけっこうはかどるぞ!と思ったら、あれ? 発酵部分の幅が足りず4x5がスキャンできない仕様。しかたなく、半分ずつスキャンしてPhotoshopの「差の絶対値」でレイヤーを位置合わせして合成する。こういう淡々とした作業はキライじゃない。



で、5〜6枚やったところ、どうしても合わせ目が合わないものが出てきた。何度もスキャンして画像を並べてたらわかった。同じ解像度でスキャンして長さが違うぞ。明らかに平体かかってる。なんだこりゃ? コンシューマ用の限界か?

スキャナを再起動すると、サイズが違うトラブルはなくなる。しばらくやってると急に合わなくなるけど、その都度再起動すればなんとか大丈夫。

1日目に40枚ほどスキャンして、2日目に突入、と思ったら、あれ? おかしいな。6x7を18枚と35mmのスキャンも朝のうちに終わっちゃった。早すぎる。ずっと「大変な作業だから覚悟しなきゃ」って思ってたけど、やり始めたら片手間で丸一日しかかからなかった。もうスキャンするポジがなくなっちゃった。もっとスキャンしたいw

とりあえず、画質の悪いL版プリントをスキャンしたものしかなかった絵や、原画が手元になくポジしかなかったものなど、今までWebにアップしたことのない絵をお見せできそう。そのうち、ギャラリーにしよう。

スキャンとか書籍自炊とかのときどき手がかかる作業を仕事と同時にやると、集中が途切れないから仕事がめちゃくちゃはかどる! のはいつもの通りw

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2015/02/23

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■グラフィック薄氷大魔王[422]「Photoshopで最初にやりたかったこと」他、小ネタ集

■グラフィック薄氷大魔王[422]
「Photoshopで最初にやりたかったこと」他、小ネタ集

吉井 宏───────────────────────────────────

●Photoshopで最初にやりたかったこと

GIGAZINE:「Photoshop 1.0」で画像加工する貴重なムービーを見て感じる技術の進歩
http://gigazine.net/news/20150220-first-photoshop-demo/

デザイン事務所時代の80年代後半、「フェリーの空撮からジャマな波頭を消すだけ」の写真レタッチに、レスポンスとかいうシステムを使うとウン十万円かかるって聞いたことがある。だから、そういった画像処理が個人所有のパソコンでできること自体がものすごいことに思えた。

Macがあこがれだった上京直後の1991年頃、田町駅近くのアップルのショールームに何度も通ってた。Photoshopで興味があったのが「スタンプツール」。画像の一部を採取して他の部分に移し替えるブラシ。

何をやりたかったかというと、絵具でマチエールというか絵肌のサンプルをいろんな色でたくさん描いてスキャナで読み込んでライブラリにしておく。その絵肌をスタンプツールで複製しながら描けば、ほとんど絵具で描いたように見える絵が描けるんじゃないかと。あるいは、選択範囲でマチエールを切り抜いて使うとか、そういうことを考えてた。

2015/02/20

■グラフィック薄氷大魔王[421] 「ゾンビ化アプリとREAL STEELPAN」他、小ネタ集

■グラフィック薄氷大魔王[421]
「ゾンビ化アプリとREAL STEELPAN」他、小ネタ集

吉井 宏───────────────────────────────────

●ゾンビ化アプリとREAL STEELPAN

Teck Crunchの記事
「Appleのアプリストアでは83%110万あまりのアプリが“ゾンビ(生ける屍)”化している」
http://tcrn.ch/1z3tq2G

そりゃね〜。低品質な類似アプリや練習で作ったようなアプリがそのまま掲載されてる状態では83%どころか、ほとんど全部、110万個の中のごく一部の売れ線アプリ以外はゾンビ化してると言えるわけで。

で、「この場合のゾンビでないアプリの定義は、3日のうち2日(全期間の2/3)はApp Storeのトップ300に登場していたアプリ」とある。

そこでものすごく久しぶりに、自分が作ったアプリがそのまま掲載されていることを思い出した! そのアプリ「REAL STEELPAN」の個別ページ自体、2年以上見てないかも。Twitterとかの宣伝もとっくの昔にしなくなってた。

実物のスティールパン(スティールドラム)の音をサンプリングして作った楽器アプリ。プログラミングは専門家にお願いして作りました。iPadアプリの流行り始め頃、一つずつの儲けは少なくても30個くらいアプリ作って載せておけばそこそこ収入に!とか思ったんだけど、結局1個しか作らなかったなあ。

2015/02/04

■グラフィック薄氷大魔王[420]レンダーファームを使ってみた

■グラフィック薄氷大魔王[420]
レンダーファームを使ってみた

吉井 宏───────────────────────────────────

昨年10月の第406回で、MODOで使えるレンダーファームの存在を知ったことを書いた。「ネットを通して何百台のマシンでレンダリングを請け負うレンダーファーム。知り合いのMODOユーザーが普通に使っていて、急に興味がわいた。数年前に調べたときけっこうコストが高く、よほど緊急でないと使えないなあと思ってた。調べてみたら、安くてびっくり。」

しかし、アカウント作成やアプリのインストール、あと有料なのもハードルになっていて、試すところまでは行かなかった。先週、ようやく実際に使ってみたレポートです。

●Mac Proをどうにかやめたいw

ずっと「MacBook Proだけで仕事したい!」とか「 持ち運べないのはパソコンじゃない」って言ってた僕にとってのMac Proの存在意義は、「デュアルXeonがそこそこ速い」ってことだけ。あとは「デカい」「重い」「ジャマ」「作動音がする」等々、マイナス点しかない。それでもタワー型Macを使い続けてきたのは、いざという時のレンダリングの速さ故。

そもそも、ほとんどの仕事はMacBook Proでも十分すぎるのに、年に数回しかしない巨大サイズのレンダリングやせいぜい数百フレームのアニメーションレンダリングのために、Mac Proを保有し続けるムダ感。