2012/01/28

補助金漬けアニメ

日本のアニメだけでなく「モンスターvsエイリアン」等のキャラも出てくる、最近やたらと多い中国の「パクリアニメ」。・・・ 「全力の最新技術で作られたエヴァとガンダムのパクリアニメがひどすぎる」(RocketNews24)

中国では国産コンテンツを増やそうと、アニメを作る人にどんどん補助金を出してるそうだ。補助金目当てでものすごい勢いでアニメが作られていて、だからパクリや内容の善し悪し関係なしに本数を最優先、ということらしい。

世界一のアニメ大国・中国が抱える「国策振興」という病(KINBRICKS NOW)

「80後」「90後」でも変わらない中国のアニメビジネス=百元籠羊・安田峰俊のシンポを聞いてきた

補助金は業界の衰退期に「なんとか助けてくれえっ」てことで国に出してもらって死期を遅らせるものだろうけど、業界立ち上げ期に補助金ジャブジャブ状態。作ったアニメの長さに応じて補助金が出るって、そりゃ健全な業界育成になるわけないよ。

ただ、それは補助金狙いの実業家がやってることであって、実際に制作してる人たちは「こんなもん作りたいんじゃないよっ!」ってかなり不満を抱えてるんではないかと思う。若くて志のあるクリエイターは世界のどこにもいて、現状を変えよう!って思ってると思います。

あと、アニメコンテンツをお金を出して買う文化がない国でビジネスとして成功するわけないって件は、輸出用と考えればそんなに変でもない。韓国とかそのへんある程度成功してるわけだし。あと、ビジネスだけじゃなくて、ハリウッド映画や日本のテレビアニメがアメリカや日本のイメージ向上に役立ってるのを踏襲したいのかも。

ところで、日本のアニメコンテンツの強さって50年以上をかけた過当競争と発酵だと思う。ものすごい数の予備軍を勝ち上がったマンガ家が人気や連載の存続をかけて競争して作り上げたマンガを原作としたアニメが、やはりアニメ同士での戦いを繰り広げ・・・。

発酵ってのは、以前は外国なんてぜんぜん目に入らない狭い日本で爛熟した文化があり得ない方向に発達したり腐ったり影響しあったりした結果、とんでもないレベルに達してしまうっていうアレ。「和算」とかそうだよね。外国とか関係なしに数学が趣味の娯楽として異常発展してしまい、気がついたら世界最高レベルっていうアレです。

そういう過当競争と発酵を経て強くなったけど、これからはどうなるかわからない。もちろん、そういう熟成期がなかった国でも、粗製濫造の嵐が数十年続いたらまた違う形の発展があるのかもしれない。

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