2011/03/09

■グラフィック薄氷大魔王[253] MacBook Airを購入する完璧な理屈

■グラフィック薄氷大魔王[253]
MacBook Airを購入する完璧な理屈

吉井 宏
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2月上旬、MacBook Air 11インチを購入しました。なんで今さら?って感じですが、僕的に悩みに悩んだあげくの購入だったんです。今まで、いろんな買い物を悩んできましたけど、3ヶ月以上も迷ったのは初めてでした。

MacBook Airはモノとしての魅力が大きすぎる。特に11インチ。危険な香りがするのです。妖しい誘惑とかそんなんじゃなく、表面的な魅力に捕らわれて購入しても実用まで行かずに後悔、手放すことになったガジェットが今までどれだけあったことか。そういうものと同じ香りがするのです。短所に目をつぶって購入すると、やはり思った通り短所が際立ってしまう。短所というより、自分にとっての危険要素のことです。弾きこなす腕も練習時間もないのに電子ピアノを買ってしまうとかの。

何がAir購入を躊躇させていたか?

Airの長所は、軽くて薄いことがほとんでしょう。長所は短所にも繋がります。最大の短所は画面の狭さです。昨年、13インチMBPから17インチMBPに買い換えたのはそれが主な理由。以前にも小さい画面のモバイルノートを何台も試しましたが、素晴らしいのは持ち運んでるときだけ。

外付けディスプレイを使わずに快適に作業できるのは23インチディスプレイと同等の画面ピクセル数のMBP17インチしかない。15インチのMBP(13インチAirも同等)でも17インチに比べればぜんぜん狭い。長所といえば、SSDによる快適な操作感もありますが、やはり引き替えに容量が小さいという弱点がある。

で、迷っていた最大の理由は、Airそのものにあったわけじゃないのです。持ち歩きモバイル用にはすでにiPadがあるってこと。もちろんMacと同じことができるわけじゃないけど、本格的なグラフィック作業以外の主なことは十分できます。インターネット関連やメールやテキスト書き、データベース、メモや予定表などなど。画面キーボードに慣れるようにがんばったし、iPadだけで必要なことができるようにアプリを購入したり工夫したり。

そうやって、iPadを「持ち歩きに最適」に調教して仕立ててきたんです。よほどのことがなければMacを持ち出す必要がないくらいまで。なのに、MacBook Airを購入してしまうと、全部ムダになってしまう。せっかくiPadが主役の座をつかもうとしてる矢先に、なんて製品を出してくるんだApple!

あと、17インチMBPがあるもんだから、Airをサブマシン的に使うとなると、どちらかを使わなくなるのは目に見えている・・・。とかなんとか、Airに関してはコンフリクトが多すぎる。なのに魅力的すぎる! うむ〜〜〜!! ・・・そうやって3ヶ月も迷ってたのです。

どうにかして、Airを買う正当な理由をひねり出さなきゃならない(なんで?)。納得できる理論付けはないか?? 特に、iPadをモバイル用のメインとして使い続けることに何のマイナス面もないような理屈!

で、ついに二つの決定的な理屈を見つけました!

「MacBook AirをiPadの補完として使う」
「使わない前提で持ち歩いて気にならないMacとしてのMacBook Air」

あくまでiPadを持ち出し用の主役として使い、AirはiPadでできない作業だけに使う。そんな機会は滅多にないだろうけど、どうしても必要なときだけバッグから取り出す秘密兵器、という位置づけ。軽量薄型のAirだからこそ、持ち歩きの重量をさほど意識しないで持ち歩けるわけです。

そうなると、Airを買うなら13インチと思ってたけど11インチが最適。使わない前提なので小さいほうがいい。どちらにしても本気作業には画面が小さすぎるんだから。13インチのAirはサブマシンとして使いたい気持ちを起こさせる危険もあるのでかえって好都合。

結局二台持ちになってバカバカしい気がしないこともないけど、iPadとMacBook Air11インチの合計重量は、13インチMacBook Proより軽いんです。悪くないんじゃないでしょ〜か。発表されたばかりのiPad2ならさらに軽い。

二台持ちを後押しする理由も見つかった。iPadにはMacと連携する素晴らしいアプリがあるじゃないですか! 「AirDisplay」です。MacBook Airの11インチディスプレイが狭いのは確かだけど、AirDisplayを使えばiPadがサブディスプレイになり、実質二倍くらいの広さになる。AirDisplayを使うにはWi-Fiが必要だけど、僕はイーモバイルのWi-Fiを持ち歩いてる。Airを使ってる最中のiPadも活躍できるんです。

Air Display < http://bit.ly/arYjtM >

さらにもう一つ、MacBook Airが例の「急展開」なわけですが、17インチMBPを持ち出す機会が多くなると、バッグや持ち方を工夫したとしてもやはりその重さが負担になってくる。また、せっかく持って行っても、実際にはメールやインターネットやテキスト書き程度にしか使わないことが多い。じゃあ、「iPadの補完としての、使わない前提のMacBook Air」ってのが実情に合ってるんじゃないか?と、同じ結論に達したわけなのです。

なんだかんだで購入して一ヶ月ちょっと。使用感などについてはまた書きます。

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ロフトワーク < http://www.loftwork.com/blog/pickup/10q-hiroshiyoshii/ >

【吉井 宏/イラストレーター】
HP < http://www.yoshii.com >
Blog < http://yoshii-blog.blogspot.com/ >

iPad2。軽量薄型、カメラつき、デュアルコアでスピードアップ、かなりイイ! それにしても「お風呂のフタ(笑)」。iPad2詳細ページの一枚目の写真を見た瞬間「なんでこんなところにお風呂のフタが??」って僕も思いましたよ。あのピンクのは昔実家にあった風呂のフタとほぼ同じものです。日本人にはあれは絶対アレにしか見えないかも。まあ、僕的にはiPadにはフタはいらないと思うけどね。iPad2に関して、フタの件でウケすぎてそこで完結しちゃったせいで、GarageBandが用意されてることに気がついたのが3日後。すごい!はやく触りたい!

ところで、WiMAXのCMの青いガチャピンとムック。画像処理で青くしてるから、色あせた印刷物みたいでみっともない。ちゃんと青い着ぐるみを作らないと本気に見えないよ。キャンペーンやCM全体にはそれなりの予算がかかってるはずで、青い着ぐるみを作るくらい大したことないはずなのに。青いものを撮影するのと青く処理したものはぜんぜん違う! なんでこんなに腹立つかというと、デジタル万能お手軽のカリカチュアみたいだから。せめてリアルなCGで青いガチャピンムックを動かせばマシだったと思う。このCMのキモは「見慣れたあのキャラクターがぜんぜん別の色で登場」なのに、そのキモの映像があんなのでいいのか?ってことなんだけどなあ。

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2011/03/08

Web決済のアナログ的方法

秋元きつねさんがパブーで売ってる「ドジったーズ」っていう3Dコミック。なんと、1冊30円。各種支払い方法が用意されてるけど、たった30円とはいえ代金を払うための最初のハードルはやっぱり高い。コンビニで売ってるウェブマネーでさえ面倒。

で、こういう超少額支払いの方法を考えた。

パソコンにUSBで繋いで使う貯金箱というか賽銭箱みたいのを売る。コイン専用。何円をいつ払ったかが記録される。たとえば、30円でWeb上の何かに支払いたいとき、その箱にお金をチャリンと入れる。Webにも支払いは記録される。その貯金箱にはコインがたまる。年に何度か集金人が来る、あるいはコンビニで代行してもらう。っての。

こうすれば、財布から10円玉を取り出してWebの支払いが可能になる。アナログの手軽な点を最大限に活かしたシステム。だれかやってー。

TDW_1985

2011/03/02

■グラフィック薄氷大魔王[252] トラックパッドをタブレットにする「Inklet」

■グラフィック薄氷大魔王[252]
トラックパッドをタブレットにする「Inklet」

吉井 宏
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pogoペンを作っているTen One Designという会社のサイトを見ていたら、おもしろいもの発見! MacBookシリーズのタッチパッドをタブレットにするソフト。タッチパッドにpogoペンで絵や文字が描ける! これはつまり「タッチパッドを絶対座標で使えるようにするソフト」です。24ドル。

Inklet < http://tenonedesign.com/inklet.php >

試用版をダウンロードして使ってみました。試用版は一分ごとに使えなくなるのでけっこうウザいですけど。おおよそどんなことが可能なのかいろいろいじってみました。

メニューのStart Inkletを選ぶかホットキーを押すと、画面に四角い範囲が出てきます。この範囲は自分で設定できます。タッチパッドの比率に合わせれば正方形を描けばちゃんと正方形になります。全画面を範囲に設定することもできます。

pogoペンだけでなく、先週のTouchPenやSmart Penなどでも使えます。Ten One Designには悪いですけど、やはりpogoよりTouch Penのほうが具合がいいです。また、ペンを使わずに指で描く専用にも設定できます。

で、すごいのが、筆圧感知が効いちゃう!ペンの接触面積を筆圧に換算してるようです。特に、指で描いたときの筆圧感知コントロールの具合はなかなかすごいです。

筆圧感知も含め、プレファレンスの調整次第で相当イケそう。controlキーも効くので、modoのモデリング操作もなんとかできちゃう。中ボタンは使えないけど。描画範囲は二本指ドラッグなどで移動もできます。トラックパッド上に手を置いて、さらにペン先だけを認識させて描くことまでできます。右利き用左利き用にも設定できます。

こうして列記した機能だけ見ると、そこそこ使えそうに思えるかもしれないけど、実際にはちゃんと絵を描くのはかなりキツイかな。絵を描くのに必要なペンの繊細さにまったく追いついてない感じです。軽く触れて動かせばブラシで描かずにカーソルの移動もなんとか可能ですが、空中のペンを感知してくれないので絵を描く目的としてはつらいです。

MacBook Proのタッチパッドがもっと大きければ、小さいタブレットの代用くらいにはなりそうな気もするんだがなあ、と思ったら、Magic Trackpadにも対応してるとのこと! あのサイズならなんとか実用になりそうかも。

さっそくMagic Trackpadモードに切り替えて試してみましたが、う〜〜ん。やはり自由自在に絵を描くところまでは行けそうにないなあ。まあ、Magic Trackpadをわざわざ持ち出すくらいなら、小型のタブレットを持って行くので現実的じゃないのも確か。MacBookのトラックパッドがタブレットにもなるってのがキモなわけで。

以前、ThinkPad WシリーズにWACOMのタブレットが組み込まれた製品がありました。トラックパッドがタッチとペンの両方使えるノートパソコンを富士通が出していたこともあるんですけどね。

タッチパッドがタブレットに!って長年の夢だったんだけど、う〜む。iPadをはじめ、画面に直接描くのが一般的になってくると、ちょっと遅かったかなあ。あと、トラックパッドが絶対座標で使えたら便利かもしれないと思ってましたが、実際やってみると特に便利でもなかったです。試せてよかった。

最後にいちおう擁護しておきますが、素のトラックパッドで絵を描くのはほぼ不可能ですが、Inkletでタブレットにすると「なんとか描けないこともない」くらいにはなります。マウスで絵を描くよりははるかにマシです。その点では画期的。それと、電子的な書類にペンや指でシグネチャーを入れる用途なら手軽でいいと思います。

このTen One Designって会社は他にもおもしろいものをいろいろ作ってます。Flyingという製品は、iPadに装着するジョイスティック!これが可能なら、iPadに装着するキーボードだって作れちゃうぞ。

Flyng < http://tenonedesign.com/fling.php >


●ロフトワークに「クリエイターに10の質問」インタビューが載りました

「ヤンス!ガンス!」や「ひつじのしつじくん」、TDWのこと、アイディア作りやスキルアップ?についてなど、いろいろ語ってます。仕事場やツールの写真なども載ってます。

ロフトワーク < http://www.loftwork.com/blog/pickup/10q-hiroshiyoshii/ >

【吉井 宏/イラストレーター】
HP < http://www.yoshii.com >
Blog < http://yoshii-blog.blogspot.com/ >

MacBook Proのリニューアル。残念ながら光学ドライブ無しにはならなかった。Airみたいな軽量薄型になると思ったのになあ。「最大で2倍速」ってのは惹かれる。文字通り2倍速くなったのなら、ようやく2008年型Mac Proと同等になる! またノートパソコンだけで仕事したい熱が再燃するかも。ところで、たとえば新MBP17インチの重量は旧モデルと同じ2.99kgですが、同じ重さにするのってむずかしくない? いくつも主要部品が変わってるんだから10g以上の差くらい出てよさそうなものなのに。とTwitterに書いたら、思わぬレスが。「アルミの削り具合で調整してるんじゃw」。そりゃ、芸が細かすぎる〜〜!!

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●「ヤンス!ガンス!」オンエア情報 MUSIC ON! TV、TVK(テレビ神奈川)、Gyao、music.jp、Wiiシアターの間でも配信中。同じくMUSIC ON! TVの番組「George's Garage(GGTV)」のオープニングをヤンス!ガンス!のコラボで制作。
< http://www.m-on.jp/blog/ggtv/2010/10/101002-4.html >

●「毎月1日は映画サービスデー」CMに「ヤンス!ガンス!」登場中

2011/03/01

ロフトワークに「クリエイターに10の質問」インタビュー掲載されました


ロフトワークに「クリエイターに10の質問」インタビューが載りました。「ヤンス!ガンス!」や「ひつじのしつじくん」、TDWのこと、アイディア作りやスキルアップ?についてなど、いろいろ語ってます。仕事場やツールの写真なども載ってます。

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